飲食店を開業するとき、必ず気にしなければならないことがあります。

これから借りる物件が、居抜き物件なのかスケルトン物件なのかです。

じつは同じ工事をするのでも、費用の面で有利なのは居抜き物件のように思いがちです。

やり方を間違わなければ、確かにかなり安くお店を作ることはできます。

が、しかし。

これから飲食店を開業しようとか店舗を増やそうと、考えている方にとって居抜き物件ばかりが、最良とは言い難いことの方が多いです。

この記事では、結局のところ居抜き物件なのか、スケルトン物件どちらのほうがいいのか、を見極める方法を伝授します。

ちなみに私が以前、営んでいたお店は居抜きで始めています。

クライアントはスケルトンで始めた方もいますし、居抜きで始めたり店舗展開をしている方もいます。

そんな経験も踏まえて書いていきます。

居抜き物件とはどういうもの?

まずよく耳にしていて、どういうことなのか?よく知らない方もいると思うので、できるだけ初心者でも理解しやすいように詳しく書いていきます。

居抜き物件とは、以前に何かお店を営んでいた(現在も営んでいる)店舗のことをいいます。

3通りの居抜き物件の種類を記しました。

既に何らかの理由でお店の営業を終了している。

営業に関してはすでに終了しているが、賃貸借などの諸条件により契約を満了できないので、それまでの期間中に限り、居抜き物件として不動産市場に流している。

もしくは、何らかの理由で前の経営者が夜逃げしてしまい(これ多いです。)困った大家が前の造作(内装付き)で居抜き物件として市場に出している。

そしてもう一つは、現在も営業をしている、このまま次の方に居抜き物件として譲渡したいため市場に出している。

大きく分けると、居抜き物件がでてくる3パターンです。

じつは、どのパターンかで家賃は同じだとしても、借りる条件や初期費用などが違うのです。

私の経験から書くと、1番はすでに営業を終了しているので、売り先さえ見つかれば、すぐにでも次の方に売りたいと思っています。

この場合。

前の借主次第ではありますが、上手に交渉すれば初期条件などを下げることが可能です。

2番目の居抜き物件のパターンは、すでに前の店舗経営者は何らかの理由で内装を有する権利と破棄しているので、諸条件は借りる方に優位に働きやすくなります。

理由は、その物件を所有する大家さんからしてみれば、その物件からの家賃収入もなく、造作が残っているので違う業態に貸したいけど貸せない状態なのです。

造作を壊せばいいのでは?と思う方もいると思いますが、造作(内外装)を壊す費用を、大家さんが出すのを嫌がっているので、居抜き物件として出ているのです。

事前にこのような事が分かると、もしその場所で開業したい場合はかなり優位な交渉ができるでしょう。

最後はまだ営業をしている店舗です。

もしあなたが、居抜きで開業したいのあれば、一番想像がしやすいと思います。

なぜなら、あなたの目の前で実際に営業をしているので、もし「自分がこの物件を借りたらどうしようか」などを想像しやすいからです。

反面。

他の物件と違うところがあります。

もしかしたら、今の店舗を経営している会社などが、他のもっと条件のいい会社などへの売却を決めてしまうかもしれません。

それに居抜き売却の価格が、想像していた金額よりも低い場合は「やはり売るのをやめました。」と言われてしまうこともあるのです。

この辺りは、実際に会ってみて直接交渉するしかありません。

居抜き物件を借りるにも、様々なパターンがあることを覚えておいてください。

居抜き物件の大きな特徴に造作譲渡というのがあります。

簡単にいうと、あなたが造作一式を前の店舗(会社)から買い上げることをいいます。

造作譲渡は分割払いが認められていないので、もし居抜きでの飲食店を考えているのであれば、気を付けた方がいいでしょう。

スケルトン物件とはどういうもの?

スケルトン物件という言葉を耳にするのは、主に不動産屋などを回った時に担当者から教えられるくらいです。

スケルトン物件とは新築と同じ状態の物件のことをいいます。

新築と同じ状態が分からいと思うので説明します。

例えば、ビルを建ててその中にテナントとして、飲食店や美容室などに入居してもらい、ビルを建てた会社はテナントに貸した家賃収入で収益を上げていきます。

スケルトン物件とはビルを建ててテナントが入る前の状態のことをいいます。

入る前の状態なので、内装はもちろんトイレもないし(物件によってはあります)配線だらけです。

テナントは、スケルトン物件から内装工事会社に頼み造作をして、お店を作り上げていきます。

なので。

居抜き物件のような、前の借主が造作を残していないので、造作譲渡などの費用は掛かりません。

代わりに配線から全てテナントが造作をすることになります。

このように書くと、居抜き物件の方が安く飲食店を開業できるのではないのか?と思います。

これはケースバイケースとしか、いいようがありません。

スケルトンは初期投資こそ掛かりますが、店舗のデザインなどを自由にできるので、自由度の高い飲食店を作ることができます。

たいして、居抜き物件だとすでに造作があるので、自分の思い通りの内装にすることはできません。

それに居抜き物件をスケルトン物件のように、自由度の高い内装に変えようとすると、一度スケルトン状態に戻して再工事するので、余計にコストが掛かります。

このように一長一短だということを、覚えておいた方がいいでしょう。

結局、居抜き物件とスケルトン物件どちらがいいの?

これに関しては、あなたの置かれた状況次第だといえます。

初期投資をできるだけ抑えて出店したい、このように考えているならば居抜き物件にすべきです。

その場合、好立地の居抜き物件を見つけるのは難しいので、その辺りもよく考慮して決めてください。

それに居抜き物件は、前の借主次第なので、居抜き市場にその時は出回らない可能性もあります。

どうしても居抜きにするなど固執せずに、スケルトンの方が安く上がる場合もあるので、できれば両方で開業するパターンを、考えておいた方がいいでしょう。