飲食店を経営するうえで、経費の大きな部分を占めているのが原価(原材料)費用です。

原価を適切に計算ができないと、忙しいのに利益が出ない状態となります。

原価を適切に計算をするのはもちろんですが、なぜ原価が飲食店にとって大事なのか、を考察していきます。

そして、なにかとよく話題に上がる適正原価率ですが、これは業態によってどれが適正かは一概に決めることはできません。

大事なことは。

あなたが原価の管理や概念を理解して、継続的に利益を出し続けていく方が、優先度が高いといえます。

書籍やネットで同じような事を、書いてあると思いますが、私がこれから書いたこと述べることはリアルなことばかりです。

一部信じられないこともあるかもしれませんが、これくらいやらないと、飲食店を経営維持することは難しいと思ってください。

原価計算は慣れてくると大体の概算でも正解率は上がります。

常に原価を意識することも大事ですが、もっと大事なのは売値です。

その辺りも考慮して原価を計算していきます。

 

大手と中規模、小規模では原価に対しての認識が違う

大手チェーン店の原価計算は、想像以上に緻密に計算していきます。

私が顧問をつとめていた小規模の会社でも、セントラルキッチンでは寸分の狂いもなく商品を作っていました。

その会社は都内で9店舗ほど、高級スーパーを経営していましたが、作る品数が多いので原価計算を緻密にやりこみ、値付けをギリギリにして販売をしていました。

スーパーでの惣菜、一つの単価は500円程度です。

作る方は500円と思うかもしれませんが、お客さんからみたらスーパーで買う商品が500円単位、というのは高い部類に入ります。

なぜこのような話を出したのかというと、原価に対しての認識が大規模、中規模、小規模、個人規模で全く異なっているからです

まずはあなたが、どの規模なのかを把握してから原価計算をした方がいいです。

理由は、私が顧問を務めた小規模の会社さながらの原価計算をしていたのでは、肝心の料理という商品を一つ作るのに、膨大な時間と労力が必要になるからです。

ハッキリいって、3店舗くらいの規模ですと、原価計算を必用以上に緻密に計算するよりも、いかに、その商品を高く売るためにどうするか?を考えた方がよっぽど早いです。

その方が売上になり利益も取りやすくなります。

このように規模は、商売をする上でとても大事です。

ここでは店舗数3店舗未満に焦点を当てて説明していきます。

3店舗未満のことを解説するので基本的に、1店舗とさほど考え方は変わりません。

 

原価計算の仕方

まずは簡単な加工があまりない商品から考えていきましょう。

原価計算ですが基本的に小数点で表すことは少ないです。

その代わりに%で表記することが多いです。

例えば、卵サンドにフライドポテトを添えたメニューがここにあります。

原価計算を行う方法として。

まず使う材料をすべてピックアップします。

それから材料の単価を出します。

サンドイッチ用の食パン8枚切り¥240このように出します。

それからレシピをみて、一人前(一皿分)の原価を出します。

食パン8枚のうち。

1皿に使うパンの量が2枚だと「¥240÷4=¥60」 となります。

これに具材である卵やマヨネーズの値段を書き込み、全体の仕込みの原価を導き出します。

仮に1回戦あたりに掛かる原価(1kg)は¥500としましょう。

一皿分に使う量は50gです。

サンドに使う、レタス一枚の原価が1個160円で20人前取れるとします。

そうすると1皿分で¥8ということになります。

横に添えるフライドポテトは既製品を使うことにします。

既製品で1kg単位で¥350として、1皿で使う量は100g。

そうすると1皿分のフライドポテト35円になります。

それと揚げ物をするので、サラダ油が必要です。

一回分の油を計算することはできないので、新品の油を使い何回分フライドポテトができるのかを計算します。

仮に1Lのサラダオイルを使い20皿分揚げられるとします。

L当たりの価格は¥450とすると1皿分で¥4.5です。

さらに光熱費や塩などを、ここでは大体の費用をまとめて1皿分で¥10とします。

これらをすべて計算すると、卵サンドにフライドポテトを添えた料理の原価は¥142.5となります。

この原価にはロスが入っていないので、少しだけ数字に余裕をもたせ原価を¥162.5とします。

これを元に売値を決めていくのが、もっとも一般的な方法です。

 

表にまとめると

材料 単価:規格 1皿分あたり
食パン

8枚入り  

¥240 

2枚使用 ¥60
卵サンドの中身(フィーリング) 1回戦仕込み上がり 1kg¥500 50g使用 ¥25
レタス 20人前¥160 1人前 ¥8
フライドポテト(既製品) 1kg¥350 100g  ¥35

揚げ油

(サラダ油)

1L¥450 

20回分

1回あたり ¥4.5
光熱費と雑費(塩、コショウ、電気、ガス、水道)   まとめて ¥10
    合計 ¥142.5

仮に売値が600円で販売すると142.5÷600=23.75となり。

%表記に直すと…24%になります。

 

導き出した原価から考えられること

飲食店では、このように原価が出たものに対して値付けをしていきます。

しかしその方法では小規模などの飲食店では、手間がかかりすぎるのと、そもそも、その原価通りに料理が作られていくのか疑問が残ります。

大手は原価から値付けをしてもいいのですが、小規模でこのやり方だけで原価をコントロールしようとすると、お客さんの満足度が下がります。

なので、この原価は一つの指標として。

グランドメニューなど、季節にあまり関係のないメニューに取り入れて、残りの季節のメニューは、もっとフレシキブルに対応したほうがいいでしょう。

その方が、大手にはない強みを作ることができ、結果的に売上を伸ばすことに繋がり継続的に経営ができるようになります。

まとめると、原価計算はできるに越したことはありません。

が、すべてこの式に当てはめて作るよりも。

もっと柔軟に店つくりをした方、が結果的に利益の出やすい繁盛店になりやすいといえます。