飲食店にとって「利益が出るのか出ないのか?」をもっとも簡単に知る方法は原価率をどう設定しているのか?で決まるといわれます。

すでにご存知だと思いますが、売上から原材料費を引いた数字が粗利益になります。

他の業界と比べて“飲食業界は粗利益率が高い”といわれていたのは、はるか昔の話のようです。

その飲食店がやっていけるのかどうか、という指標でFL比率FLR比率というものがあります。

この記事では詳しく説明しませんが、これらの比率を見るときなども原材料費や原価率はとても大事な判断基準となります。

原価率を上手く操作できれば、利益を多くとることができるのはもちろん。

新たなビジネスモデルを構築することも夢ではありません。

「原価を掛けているお店=良いお店」のように見せることもできます。

ワザワザ原価が掛かっているお店などとネットなどに書かなくても、原価が掛かっているように見せることで、お客さんにとってお得感を感じさせることもできます。

これらができることは、即ち「原価率を飲食店が把握できている」からなせる業です。

おいてある全てのメニューに原価を掛けてもいいし、原価を「かけるもの」と「かけないもの」を織り交ぜて魅力あるメニューにすることも可能です。

この記事では一般的な原価率と業態別にみる原価を解説します。

いまよりも売上を伸ばしたい、と思っているオーナーは、この記事を見て業態自体を考えてもいいくらい、入念に読まれた方がいいでしょう。

 

適正な原価はお店によって違う

良く一般的な話を聞いて原価率は「これでいいんだよね。」と安心する方がいます。

別にそれで間違っているわけではありませんが、この問いに答えてみてください。

この問いに答えてみた後、この原価で間違っていないと思えたなら、それがあなたのお店にとっての適正原価です 。

原価だけに関して言えば、どこのお店もザックリは管理をしています。

利益をどのように残して、さらなる売上を伸ばすことに繋がるのか?を確認したいならば、ぜひこの問いによって導き出してください。

1)今の原価から粗利益を導き出して利益が残っているのか?

 

2)その原価を掛けることで、どれだけの売上を上げることに繋がっているのか?

 

3)原価計算はどんぶり勘定ではなく、誰でも計算可能なシートになっているのか?

 

4)自分ではその原価をどのように思うのか?

 

5)今の原価、又は再設定する原価率でこの先何年、お店が続けられることができるか?

 

この問いに答えてみておかしいな?と感じたら、今の原価に対する考え方が間違っている可能性があります。

あなたは売値と原価の関係を、現時点でどのように把握して、利益を出せるように行動していますか?

原価を考えるときは、必ず売値も考えていかなくてはなりません。

そうしなければ、売上予想も考えられませんし、目標の利益もどんぶり勘定となります。

原価から売値を決めるのは正解なのか?

利益を考える上で、よく論じることがあります。

原価から売値を決め販売をして、思うように売れないときです。

これは私の経験ですが、原価から売値を決めて販売すると、おかしな値付けになります。

お客さんから見たら極端に安かったり、高くなりすぎたりと「一体このお店は大丈夫なのか?」と疑問に思うほどです。

なぜ、原価から売値を決めてしまうと、おかしくなっていまうのでしょうか?

それは、お客さんの目線に価格に焦点を合わせていないからです。

例えば、イセエビが市場で売られています。

仕入れた価格は1本あたりで200円でした。

あなたは「これは安い買い物をした!」と店に持ち帰ります。

その日のディナーメニューに、朝仕入れをしたイセエビのメニューをいれるとします。

200円で仕入れ調理原価をプラスしても、総額で250円程度の原価です。

平均的な原価が気になっているあなたは、イセエビ料理の値付けを750円にします。

この値付けから導きだした原価率は33.3%です。

果たしてこの原価は妥当と言えるのでしょうか?

あなたがこの問いに、どのような答えを出されたかはわかりません。

しかしもし、この例で挙げたようにイセエビを750円で販売していたら、お店はすぐに無くなってしまうかもしれません。

なぜなら、イセエビの世間的な価値を知らずに、値付けをしているからです。

 

安くできる商品を見せ玉にする

集客に使うためにあえて損をしない程度の値付けで、販売をすることもできます。

もし特別すぎて皿数もあまりないようなら

常連客だけ格安に販売をする。

数に限定数をつけて客寄せとして販売をする。

これらを実践して来店に繋がるのならいいでしょう。

しかし、単純に原価から計算をして「これが適正原価だ。」と思うのであれば、たちどころにして経営は一気に傾きます。

私が長年、飲食業に関わっているものとしてアドバイスをするならば、原価から値付けをしない方がいいように思います。

原価に対しての考え方は、個々のお店の客層や単価、そして集客する戦略で変わっていきます。

飲食店の平均原価は35%だからそれでいい。的な思考では危険です。

他のお店がそうだ!ではなく、それぞれ経営状況が違うのですから、お店にあった適正原価を考えたほうがよいといえます。

いずれにしても、飲食店の原価設定は戦略に基づいて逆算思考のほうが上手くいくでしょう。

「売上を伸ばしたい」と思うならば、早くお店にあった適正原価を探し出すことです。

頑張ってください。