イチゴが採れる美味しい季節を知っていますか?
一般的に出回る露地物のイチゴの最盛期は3〜5月くらいです。

しかし、12月のクリスマス時期にもイチゴは出回ります。

私はイチゴが大好きなのでよく食べるのですが、3月から市場に出回る真っ赤に熟れたイチゴはとても美味しいです。

12月に出荷されるイチゴを食べても、3月に食べるイチゴと比べても美味しいとは思いません。

それなのに同じイチゴで、12月にイチゴを買おうとすると2倍くらいの値段で売られています。

なぜ、同じイチゴなのにこんなに値段が違うのでしょうか?

以前の私は、同じイチゴなのに季節によってこんなに値段が違うのか不思議で仕方ありませんでした。でも、ある原理を理解したときに、膝を叩いて納得した覚えがあります。

このように普段何気なく購入している商品からも、商売の“ヒント”“原理”を学び取ることができます。

当然ですが、飲食店経営も“イチゴに習って商売”を行うことで、さらに利益を伸ばすこともできますし、商売の原理原則に気がつきます。

今回はなぜ12月のイチゴは高いのかについて説明します。

 

イチゴは高くても売れていく

3月から5月にかけてイチゴは出回ります。

このときのイチゴは最盛期にあたり、真っ赤に熟れたイチゴを口に入れると、なんとも言えない甘酸っぱさがありますが、その後でイチゴ特有の香りや甘味がフワッと広がります。

12月に出てくるイチゴは、形は3月に出てくるイチゴと比べて綺麗な“イチゴらしい形”をしています。

食べてみると分かりますが、酸っぱ過ぎるのと香りがないように感じます。

それでも12月のイチゴは売り切れるほど人気があります。でも、3月からでまわるイチゴは売り切れになることはまずありません。

なぜ、12月のイチゴは美味しくなく形がキレイなだけで、売り切れになるほど人気があるのでしょう。

“需要”と“供給”が関係しています。

需要というのはあるものに対する欲求です。例えば、イチゴの話でするとイチゴを買いたいという人がどのくらいいるのかが需要です。

たいして、供給とはイチゴがどのくらい売れているのかというのが供給です。

12月のイチゴが高い理由のひとつに、イチゴを買いたい、食べたいという需要が高いのに、本来はイチゴの季節ではないので市場に出てくる数が少ないから売り切れとなる。

つまり需要のほうがあるのに供給が追いついていない状態ということになります。

買いたい、食べたいという人が多いので同じイチゴでも価格が高くなるのはそのためなのです。

これを、私達の商売に見立てて考えたらどうなるでしょうか?

 

マニアックは破滅

多くの中小個人でお店を経営している店主やオーナーは、自分が知っている得意だと思われる商品を置きたいと考えています。

でもよく考えてください。あなたが置きたいと思う料理やドリンク(商品)は一般のお客さんが欲しがる商品なのでしょうか?

前述した需要と供給の例を思い出していただくと分かりますが、もしあなたが得意とする商品やサービスに対してお客さんの需要がなければ、どんなにあなたが素晴らしいと思っても、欲しいというお客さんは現れないでしょう。

なぜなら、供給するあなたは売りたいと思っても欲しいというニーズ(需要)が少ないからです。

この事実に背を向け続けているお店は、ガラガラになるし閉店ということになります。

そのようなお店は、どちらかというとマニアックで奇々怪々な商品を開発して何とかして売ろうと考えています。

マニアックにするのが悪いといっている訳ではなく、需要がない、または少ない商品をあえて置く必要があるのかということを、あなたに問いかけたいだけです。

私の友人は東京の神楽坂という場所でフレンチを3年間ほど経営していました。料理はどれも素晴らしいと思いますが、彼の料理は他のフレンチとは少し違う「趣向」がありました。

どのような趣向かというと、全ての料理に「フルーツ」を入れているのです。フレンチの世界をご存知のかたは少ないと思うので簡単に説明すると、フレンチの特徴としてお肉料理などには、フルーツを使ったソースなどを添える場合が多いです。

ほかの魚料理や野菜料理などには、フルーツを使うことはありません。理由はフルーツはデザートでも食すからです。

このような“セオリー”があるのを友人は知っているはずなのに、なぜか、全てのお皿にフルーツをいれているのです。(それも何種類も)

一定層のお客さんには支持を得ていたようですが、飲食店は日々の売上の積み重ねです。毎日、支持してくれるお客さんが来店するわけでないので、ガラガラな日が目立つようになりとても残念ですが閉店をしました。

どうでしょう。このお店は需要を意識したお店づくりになっているでしょうか。

腕に自信のある飲食店にとても多いのですが、マニアックにすればするほど需要は少なくなります。

この話を読んでいてギクッとされた方はお気をつけください。

 

ライバル差をつける思考

もし、ライバルと思われる競合店が近くにあったなら、ぜひ気をつけて見てほしいことがあります。需要です。

ライバル店が繁盛している、ということは何かしらの需要を上手に取り込んでいるので、沢山のお客さんに支持を得ていると考えられます。

その需要とあなたのお店の需要を比べてほしいのです。

どうして、このような話をするのかというと、ライバル店があなたと同じ需要で商売をしているならば、さらに分析をする必要があります。どんな商品が売れているのか、どんなサービスをしているのかなどです。

分析をして、あなたがこれなら今ある需要をさらに高めることができる、という場所をみつけて需要を伸ばしてほしいのです。

飲食店はなんとなく需要のことは分かっているけど、形式を建てて知っているわけではないので、少しあなたが分析をして需要に寄り添っていけば、イチゴのような状態を創り出せるかもしれないのです。

逆に、自分のお店と違う需要でライバル店が商売をしているならば、注意深くその需要の価値はどこにあるのか。

イチゴの例でいうと3月のイチゴなのか、それとも12月のイチゴなのかを探ってみてください。

いずれにしても12月のイチゴと同じ状況にもっていけば、誰でも目につくくらい目立つので簡単に見つけることができるでしょう。

 

必要なのは希少価値

冒頭から話題になっているイチゴの価格の違いですが、ここから学び取ることができれば、あなたの商売は飛躍的に売上や利益を伸ばすことができます。

ではなぜ、同じイチゴなのにさらに価格の高いイチゴは売れていくのでしょう。12月は供給が少ないということはお伝えしたとおりです。

それと同じことを、あなたの商売で使うことができたならば、繁盛店になるのではないでしょうか。つまり、マニアックで需要のないような商品を置くよりも、すでに需要供給量を減らしたらどうなるでしょうか。

需要があると思わるる商品に“希少価値”をつけて売ることができれば、12月にバカ売れしているイチゴと同じ状況になりますよね。

マニアックな商品でも一定の需要があれば同じようにできます。その場合はもしそのマニアックな商品があなただけしか作れない、できないならば‥今までに類をみないほど大成功をします。

しかし、頭ではなんとなく分かっているけど現実的には難しいと感じるはずです。イメージが沸かないといったほうがいいでしょう。

それでしたら、12月のイチゴのようにすでに人気のある商品のなかで、希少価値をどれだけ入れることをできるのかを考えたほうが、売上や利益も増えていきます。

どちらにしても、需要と供給のバランスが崩れた時に起こることなので、普段の生活の中から見つけて見るのもいいかもしれません。