多くの書籍やインターネットなどで「家賃」もしくは「家賃相場」と検索をすると。

 

必ずと言っていいほど飲食店の「家賃比率」が出てきます。

 

その比率をみると店の家賃は売上の3日間で払える範囲がよい、と教科書的に書かれています。

 

しかし、私の飲食業界歴27年の経験から言わせていただくと、この比率が当たっている場合が少ないように感じます。

 

理由は、この話自体。

 

どのエリアを対象としているのかわかりませんし、そもそも東京と沖縄では地代も違います。

 

東京の家賃が「坪単価25000円」とすると、沖縄の那覇では「坪単価が3000円」とかです。

(本当の相場かどうかは分からないです。あくまでも例です。)

 

確実に益を確保したいという思いで物件を見つけ、家賃の比率を下げようとすると。

 

必ずと言っていいほど、不動産屋でいう「3等立地」くらいが、個人では頑張ってやっと手が届く範囲くらいです。

 

巷でいう良い立地と呼ばれる駅前などの場所は、すでに多くの大手飲食チェーン店が陣取っています。

 

幸運にも駅前の物件が出たとしても、とても大手飲食チェーン店と比べて好条件とは呼べない物件ばかりです。

 

実は、これらの地価の相場を決めているのは、需要がある(この場所でお店をしたい!)もしくは借り手が中々手を上げない、でしか判断されていません。

 

もし、あなたが飲食店の繁盛という視点で物件を見ることができたら、思いもよらない好条件で良い物件を借りることもできます。

 

とはいえ、3日で家賃を稼ぐのは簡単そうに見えて、とても難しいと開業してから思うことが多いようです。

 

実際、私が見ているコンサル先の店舗や私の友人を含めて、良い立地と呼ばれる場所で商売をしているお店ほど、3日で家賃を稼ぐことにとても苦労をしています。

 

このページでは、「店の家賃を3日で稼げようになるには、また3日で家賃を稼がなければ潰れてしまうのか」を解説します。

 



 

店の家賃以外にも毎月かかるお金を見逃している

飲食店は、家賃以外にも共益費として家賃に上乗せして、毎月払うことになるお金があります。

 

仮に家賃が坪単価10000円の20坪であれば20万円+消費税が家賃となります。

 

共益費が20万円に対して数千円レベルならまだいいですが、ひどい物件になると条件が劣悪になります。

 

共益費だけで6万円〜8万円など上乗せしてくる大家さんもいます。

 

20万円プラス8%の消費税で「合計216000円」を支払うと思っていたのに、共益費分で相場以上にプラスされてしまうと。

 

頑張って探した坪単価10000円の場所を見つけたとしても、16000円の坪単価の物件を借りているのと同じことになるのです。

 

これでは、売上の目標金額が上がってしまうのと、当初、目論んでいたいた売上計画そのものも見直さなくてはならなくなります。

 

この記事をご覧になっていて、これから開業する方は特に気をつけたほうがいいと思います。

 

店の家賃が後々経営を圧迫してくるパターン

ここではありきたりのことは書きません。

 

もう少し深掘りした話を述べようと思います。

 

家賃の高い安いはあくまでも、「その場所でどうしても店をやりたい!」という人が多い場合。

 

家賃相場は高くなる、ということを述べました。

 

しかし、そのようなことを、すでにお店を営業している店主やオーナーにとっては意味がありません。

 

ここは、どうしても売上から見る家賃の比率を下げたいと思うことでしょう。

 

現実的に考えてみて、家賃の値引き交渉は大家さんがいい人でない限り、聞き入れてはくれません。

 

なので、もし家賃比率を変えたければ売上を上げるべきです。

 

そこであなたにご提案があります。

 

今の家賃が少し高いな、もう少し家賃比率を下げられたらいいのにと思っているのであれば、客単価を上げてみてはどうでしょう。

 

多くの飲食店の店主やオーナーは、客単価をあげることに対して慎重すぎると思います。

 

値上げをするよりも、来店しているお客さんの数をキープしながら、お客さんの数を増やそうと考えます。

 

この思考は間違っているとは言いませんが、即効性の面から見るとあまり良策とは言えません。

 

なぜなら、集客数を増やそうとすればするほど、逆に販促コストがかかります。

 

それにお客さんの数が増えたら、それに対応するためにスタッフの数も増やさなければなりません。

 

食材だって在庫を抱えていなければ数に対応はできません。

 

このように、集客数を増やしても家賃比率は下がりませんし、むしろ、それにかかる経費がかさむので家賃比率は上がっていきます。

 

そうではなく、逆の思考をしたらどうでしょう。

 

客単価を今よりも数百円でもいいのであげてみてください。

 

きっと驚くような成果に繋がっているはずです。

 

店の家賃がキツイと感じるのは始めだけ

客単価を上げて集客がキツくなりそう!と感じている方は多いです。

 

しかし、考えていただきたいのですが、客単価を数百円程度上げて、お店への来店を躊躇しているようなお客さんが今後も来店してくれると思いますか?

 

少なくても、あなたが頑張って販促活動などを行えば、他にもっと価値を感じて喜んで来店してくれるお客さんはいると思います。

 

それに値上げを実行した後に不思議と、例えば、今まで1日営業して15万円の売上が、値上げして20万円とかになります。

 

今までの常識では15万円の売上げを上げることがキツイと感じていたのに、時間が経つごとに値上げした売上の方の日にちが普通になります。

 

営業しているとよくあることですが、20万円の売上が普通になっていて、たまに15万円の売上の時があると、「今日は思ったよりもヒマだったな。」と感じるようになります。

 

数ヶ月前までは、15万円の売上を上げるのも苦労していたのに不思議なものです。

 

これは「お店のステージが変わった」ことを意味しているので喜ばしいことなのです。

 

もしすぐに値上げができないのなら、仮の値上げを少しだけして、しばらく営業をしてみて、売上が上がった状態で家賃を見たらどうでしょう。

 

家賃を3日分どころか、上手く売上が伸びれば2日間でペイできることに気づかされます。

 

今、家賃の支払いに苦しんでいるならば、ぜひ値上げを実行してみてください。



 
3日で店の家賃分を稼がなくても利益が出る訳

お待たせしました。

 

冒頭で少し触れましたが、必ずしも3日間の売上で家賃分を稼がなければ潰れてしまうのか?ということですが、そんな事実はありません。

 

しかし、経費の比率を調節する必要があります。

 

例えば、今までの売上に対しての家賃の比率が全体の3割程度を占めているならば、他の経費を削ってこの3割を埋めていけば良いです。

 

飲食店はの経費は細かく分類すれば多くありますが、一番削りやすい経費は原材料費、そして人件費です。

 

「何言ってるの。」と思うかもしれません。

 

しかし、家賃が高いと感じているならば。

 

どこかの経費を削らなければお店を維持することは到底難しいと言えます。

 

だからと言って光熱費などを削っても正直、圧倒的な経費削減までとはいきません。

 

それだったら、飲食店の3大経費の2つ「原材料費」「人件費」のどちらかに手をつければ、家賃の比率分を賄うことができるのは簡単に想像がつきます。

 

はじめは家賃の比率を他の経費で負担をして、少しずつ比率を変えていけば全然経営はできます。

 

上手に調整すれば、利益も十二分に取ることができます。

 

テイクアウトなど他のキャッシュを生み出して、売上を伸ばすのもいいと思います。

 

ただ、それらを行うには少しだけ。

 

経費関係のコントロールのコツが必要です。

 

でも、心配ありません。

 

コツさえ掴んでしまえば、逆にそのコツも経営スキルとなります。

 

ぜひ、今の家賃比率を下げたいと切望しているならば、すぐにでも実行したほうがいいでしょう。